玩物喪志
キャンプにたいして行かず、道具の収集に執着するのは、浅ましい印象だ。
何のための道具なのかを見失っている、本末転倒ではないか、という滑稽さが漂う。
しかしこうした収集癖は、古くからある日本の伝統だと思う。
我が国には、「数寄物」の文化がすでにあるのだ。
専門でもないのに、道具の収集にいそしむ姿は、物好きとしか言いようがないが、我が国ではそのような趣味を醸成してきた経緯がある。
キャンプ道具収集に我を失っている者がいても、それは他のジャンルの数寄物と大して変わりは無いのだ。
野営のための道具、という点では、合理性を欠いた不可思議な性行ゆえ、アクティヴィティに重きを置く人から見れば理解しがたい。
非日常的な道具を使って非日常的な状況で過ごす、というキャンプシーンでは、道具を愛でる観点が大きいのだろう。
骨董趣味などからすれば、たいした金額ではないし、市場的価値も中古品を大きく上回るものでもない、ささやかな趣味なのだ。
ただ、保管に大きく場所を取る。愛玩するにはキャンプに出かけなければならない、という足かせも、鑑賞するには大きく機会を損ねている。
この点が、キャンプ道具収集に関して、眉をひそめてしまうところなのだ。
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