巧言令色少なし仁

伊達直人

2015年09月28日 22:24

キャラヴァンのブーツ

 2日続けて靴が壊れるというのは、なかなかないような非常事態だが、予想はできたことでもあった。
 1日目は、冷え切っていたので喫茶うめもとでコーヒーを飲んで一休みしたが、登頂果たした2日目は、余市でラーメンを食べるやすぐに白石の秀岳荘へと向かった。
 
 秀岳荘は、陳列している商品と売り物が別ということはなく、足に合わせた現物を即会計という商品管理である。しまってあってはチェックはできず、しっかり自分の目で確かめることができるのだから安心である。
 
 いろいろ試してみると、やはりしっくりこないものがある。足首周りのホールド性、甲へのあたり、指周りの余裕など、意外にも有名どころは今ひとつだった。最もバランスがよかったのが、日本メーカーで地味めのキャラバンだった。モンベルのブーツよりも軽いというのがよかった。一番安かったのだが、ちゃんとゴアテックス採用なのである。



 ソールのパターン、厚さも、最も食い込みが効きそうだったのである。メレルのビブラムソールの無益さにはうんざりだったので、ダート用タイヤのように食い込みがきつそうなブロックパターンのものが欲しかったのである。雨の日の積丹は本当に滑り、下山中にひねりかけたくらいだ。安心感のあるソールがいい。



 そうして昨年は、秋晴れの爽やかな日につつがなく積丹岳に登ったのであった。



 今年になってもまだまだ固く、足になじんだとは言えないのだが、障るところは全くない。先日登った樽前山では、浮いた火山礫を踏みしめても滑っていく感覚はあまりなく、安心感があった。

 「有名ではなくてもいい物を置く」という方針の秀岳荘。その通り、ネームヴァリューはなくても、キャラバンの靴はいいものだよ。


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