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Posted by naturum at

2013年07月24日

キャンプに持って行く本 ②

「酔いどれ小籐次留書」

「爽快な読後感を」という佐伯泰英の、書き下ろしシリーズ物である。BSでドラマ化された原作だ。



50を過ぎて浪人となったしょぼくれたオヤジが、あれよあれよと世に羽ばたく痛快な妄想譚であるのだが、年をとってくるとぐっとくる。まあ、10代が読むラブコメとたいして変わらないのだが、大人向けに書き直された読み物だ。

面倒なことは一切なし。
峰打ちもするが、小籐次は迷いなくとにかく斬る。
実際に死体やら血の跡が出たりすると、その後始末なんかは面倒くさく全て町人に任されて迷惑この上ないものらしい。
考えれば、死体の身元改めや、保管は自信番で行うのだろうし、無縁仏にするにせよ寺にも運ばなければならないし。腕がぽろりと路上に落ちていても片付けなきゃならないし。血が流れるのは後が面倒だ。
その迷惑をかけられる側から描くのを得意とするのが、喜安幸夫の「木戸番」シリーズだ。エバンゲリオンで、使徒の後始末に大型車両が出て市街地の洗浄をしていたのもリアルだったな。

が、侍はそんなことは気にしない。
「妊娠しちゃったらどうするんだ?」なんてことは考えないポルノ小説のように、些事には触れず、江戸の町を泳いでいくのである。

小籐次はもう大人なので、余計な修行や研鑽は一切なく、日々、包丁研ぎに精を出し、たまに竹かご作り、人斬りで多芸ぶりを賛嘆されるのである。

「旗本退屈男」も爽快なストーリーだが、こちらはより現代的である。

年をとってからリストラされてもなお、立ち上がれる。
秘めた志を、わかる人はわかってくれる。
家族のない中年が、家族を作っていくことができる。
本業でぱっとしなくても、別の芸、別の人脈で人生を謳歌できる。


そんな夢を見させてくれるのだから、読後はスカッとしている。
  

Posted by 伊達直人 at 04:19Comments(0)