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Posted by naturum at

2012年02月26日

目の覚める一杯

Bar easily place Def

千歳・清水町のギオン通りといえば、飲み屋街のメインストリート。古い建物が多いがそのぶん低層なので、店の看板などを吟味しやすい。
看板の緑眩しいこちらのバーは、小さなビルの二階つきあたり。

飾り物や貼りものがほとんどない、こざっぱりとした店内。
目を惹くのは、座り心地の良さそうなスツールだ。居心地の良さは後述するとして、まずは飲み物を。



某バー常連の取手さんにならって、一杯目はモスコミュールを頼むと、銅のカップで出てきた。旭川にもあるスタイルだ。
驚いたのは、ジンジャーエールではなく、ジンジャービールが使われていること。辛い。冷え冷えだし目が覚める。市内で扱っているとは聞いたことがなかったが、ネットで取り寄せているのだそうだ。

ウィスキー、シングルモルトはたくさんは置いていない。特に、スモーキーやピーティーといった、角の立ったようなものは。
ハイボールを頼むと、名前を聞いてもぴんとこない、バーテンダーが選り分けたブレンデッドが使われる。

アイラの物が好みだと言うと、「天使のわけまえ」を出してくれた。14年物を、格安で出している。



僕と同じく千歳出身の、若いバーテンダー。小さな町で、同じ空気、同じ水、同じような味覚を味わってきた人物が選ぶ酒というのは興味深い。そしてそれが、中庸な風味の傾向であったのだ。
樺太引き揚げ、自衛官等、戦後から全国の出身者が集まった千歳はしかし、進駐軍相手の商売を中心にしたためか、飲食は売れ筋の変遷めまぐるしい傾向で、名物とか、一定の味覚はないのだ。
今でも、ラーメンの味が乱立しているのはその傾向を反映しているものだと思うが、どちらかというと、とがったところのない中庸な風味を大概好んできたように思う。

そうだったよなあ、とバーテンさんの好みを味わいながら、感じ入ったのだった。

もう一つ、いたく感じ入ったのはスツール。
非常に座り心地がいい。浅い背もたれのついた、無垢の木製の、四脚で安定感のあるイスなのだ。ちょっと後ろに体重がかけられるので、ずっと前屈みにならなくていい。滑り落ちづらいのも、酔っ払いにはうれしい。
そういうスツールが欲しい、と思ったバーテンダー氏の美意識に感心した。

さりげない美意識だが、過剰な刺激のない町で生まれ育った、地元ならではのバーと言えるのかもしれない。

Bar easily place Def ( 千歳(北海道) / バー )
★★★★4.0
supported by ロケタッチグルメ



ばー いーずぃりー ぷれいす でふ

電話 090-2076-8738
北海道千歳市清水町2丁目堤会館2F
不定休 21:00 - 05:00
  

Posted by 伊達直人 at 10:05Comments(0)essen

2012年02月18日

夕張も道路もカチカチのバーン

晴れた。夕張も降雪なし。いつものように朝イチ2時間コースでスキーだ。



が、この時期になってもまだマイナス20度である。車を走らせても、今日は路面のミューが低い。これまでで最も慎重になった。

朝イチに使うスキーなら、低温のワックスでなけれなならないだろうと、今年はブルーの割合、頻度を多くしてみた。一番温度の低いワックスで、塗り広げるのも剥がすのも固い。しかしがっちり食い付いてくれそうな感じである。
案の定、キュッキュッと雪がなるほどの低温ではぴったり合っていて、リフトを降りてからとかすーっと進む。

今日はバーンが固そうだ、とロングターン、高速系で乗ろうと、185cmのオガサカ(5年目だ!)を持って行った。



今季初めて、この板に乗れた、という感覚を得た。

結構スピードは出たようで、顔やつま先がどんどん冷えてきた。これほど寒いと感じたことは今季初めて。
“北海道の人は、一本一本を大事に乗らない”という話を聞いたことがあるが、今日はそんな滑りだった。
だが、それでようやく得た感覚があったのだ。

バーン。
そういえば凍った路面を「アイスバーン」というけど、これってドイツ語だよね?
以前、東ドイツの方と話していて、アイスバーンを口にしたとき「それはドイツ語ですか?」と訊かれた。
もしかして英語?道路に対してしか言わない言葉だから、ドイツ語だと思っていた。西ドイツ人と話したときは、経験したことがなかったようで、ふーんという感じだったし。
東ドイツにはアイスバーンが存在しなかったから、一般的な言葉ではないということなのだろうか?道路に対しては、かの国ではこの言葉は使っていないのだろうか。  

Posted by 伊達直人 at 16:44Comments(0)スキー

2012年02月18日

愛用の鹿番長② ケトル

山での食事など、お湯を沸かせる時間があるときの食事は、カップラーメンとコーヒーが欠かせない。

すると、沸かすお湯の量は、400mL+200mLになる。二人分だと、カップラーメン用を先に沸かすなどの時間差は必要だが、倍の量をケトルに入れることになる。
そこから考えて、必要なケトルの容量は1L前後になる。

アウトドア製品のケトルは、小さすぎたり、取っ手が不安定だったり、材質としてどうかなという物だったりして、僕にとっては今一つだった。
いろいろと見た中で、一番「これでいい」と思えたのが、このキャプテンスタッグ製ケトルである。




キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンピングケットルクッカー900ml
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンピングケットルクッカー900ml






ホームセンターでよくよく吟味できたというのもよかった。
ここのケトルは、0.9L,2.0L,3.1Lと3サイズ用意されているというのが面白い(そんなでかいのは、キッチン用でいいではないか)。

一番いいのは、本体の持ち手がぐらぐらせず、しっかり保持できるのがいい。
使い方に気づかなかった当初は、常に持ち手が蓋上にくるようにして使っていた。持ち手の根元は、ネジで留める仕組みで、いくらでも外して調節できる、至って故障の少ない、手入れのしやすいシンプルな構造である。
かたづける際は、持ち手を下げて、蓋を押さえつけるようにしてしまえるのも、コンパクトでいい。
オリジナリティの高いデザインである。

数年たって、普通の鍋のように持ち手の向きを変えればもっと使いやすいではないか、と気づいた。



それまで、焚き火の上に架けっぱなしにするような使い方をすると、どのケトルでもそうだが、熱い火の上に手をかざさなければならないし、蓋に触れると熱いし、と気を遣うことがあったのだ。
しかしこのケトルは、鍋のように持ち手が長く、多少酔っていても掴みやすいし注ぎやすい。
そうした荒々しい扱いにうってつけだったのである。
つまり、汎用性・信頼性が高い

メーカーでは、この持ち手の特性から、「鍋としても使える」と謳っているようだが、それはありだろうな。注ぎ口の洗いづらさを考えると、とろりと粘度の高い汁物は扱わない方がいいだろう。

キャプテンスタッグ(パール金属)は、たまにこうしたシンプルでありながら肝をおさえた製品をデザインしているので、よくよく見る必要があるのだ。小さな会社ではないので、どんなデザイナーさん、職人さんが、どんな企画を経て出してきたのだろうな、と興味深い。

このケトルには、用の美を見いだすのである。  

Posted by 伊達直人 at 05:01Comments(2)鹿番長

2012年02月12日

夕張は大雪注意報だったが

昨日はうちの雪かきはなかったので、朝イチの夕張をめざした。

駐車場へと至る道はまだ除雪中で、すごい雪の量。

そしてゴンドラに並んで上がってみれば、ふかふかのパウダーが不整地コースを覆っている。



これはもう、今日はパウダーしかないじゃないか。がんがん不整地に突っ込む。
が、日頃の運動不足がたたり、腿の引き上げがつらく、一本丸々滑っているのはつらい。
スキーはパウダー用ではないし、ちょっと前のモデルなので若干細めというのもあるが、深雪の中では操作がしづらい。

やはり道具がどうこうより、スキーに対しての体重だろう。浮遊感がない!

接地圧の高さを実感して、いつもどおり2時間で引き上げたのだった。


今日のセレンディピティ的な連想は「接地圧」

接地圧といえば、戦車である。
以前「戦車マガジン」で、“ソ連の戦車は伝統的に接地圧を低めにしている”ということを読んだ。
雪面上での行動も考慮し、大戦前からソ連の戦車は重量に対して幅広のキャタピラを採用する傾向があった。対してドイツ軍はそんな汎用性は考えていなかったから、1941年の冬の積雪から、春の泥濘へと大幅に機動力が低下したのだった。
そんな接地圧の高い、ずぶずぶと大地に飲まれていくドイツ軍戦車を尻目に快速に走り続けた傑作戦車が、T-34である。



この幅広履帯とウェッジシェイプボディは、今に至るまで脈々と受け継がれている設計思想である。

東西ドイツ統一の1年後にムンスター戦車博物館を訪れたところ、なんとT-80が展示してあるのに驚いた。東ドイツ陸軍使用の車両だろうが、もはや展示してしまうとは。ドイツ人の即物的な論理性にも感じ入ったものである。



そのT-80は間近でみると、ランボルギーニ・カウンタックのような衝撃的な車体だった。



とにかく背が低く、相対的にワイドボディで、かっこいいのである。
こんなに小さくて弾は当たるのかというくらいだし、当たってもはじいちゃうんじゃないかというくらいとんがっているし、こんなの大量に侵攻してきたら西ドイツなんてあっというまに席捲されちゃったんじゃないか、というくらい、異様に軽快そうだったのである。

ちなみにこの博物館は、あのアフリカ軍団所属の第21戦車師団の流れを汲む第21機甲旅団が当時も…(以下略)。
ティーゲル、パンテル戦車を見たくて行ったのだが、かえってこちらは背が高く、40t台のT-80を遙かにしのぐ重量だし、弁当箱のような無骨さが際だった。


さてさて スキーも戦車も、シェイプしたボディーと軽快なサスペンション運動。最後に足下、というところか。


※もちろん、現代非正規戦では装甲車両の用兵も違うので、あくまでも接地圧とソ連戦車ということで。
   

Posted by 伊達直人 at 06:46Comments(0)スキー

2012年02月11日

大雪に耐えるか、低温に耐えるか

立春を過ぎたというのに、毎日寒いです。
道央圏でも特に寒い地ですが、大雪に遭うよりは寒さをしのぐほうがまだマシですね。



先日、玄関先のライラックにものすごい樹氷ができていました。
市街地だというのに、こんなに空気が凍り付いているなんて。これほど見事な樹氷は、記憶にありません。

今年の北海道はシベリア並みの寒さです。  

Posted by 伊達直人 at 05:00Comments(0)フィールド

2012年02月05日

スキーには最高の雪

全国的な低温、ドカ雪は一段落したのだろうか。

スキーに行く身にとっては、12月から安定した積雪があるのはうれしいことだったのだが。

ほぼここしか行かない夕張のマウントレースイスキー場。朝イチの低温さらさらの雪質が好きで、さっと行って2時間で帰ってくる。



晴れた日は、頂上付近から馬追丘陵、石狩平野が一望できる。雄大というよりも、地図で考えるよりも意外にこぢんまりとしているんだな、という印象を持ってしまう。グランドキャニオンを見ても、そのスケール感がピンと来なかったくらいなので、僕には広大な風光明媚さは合わないのだろう。

先日ゴンドラに乗っていた際、本州から来たらしい二人が、面白い会話をしていた。



「あれ、鹿の足跡じゃない?」
「こんなところ歩くんだ」
「ずっと続いてるよ。餌付けしてるんじゃない?まだまだあったら、餌付けだよ。あっ、あれそうじゃない?いるって!絶対えづけだよ!」
「本当だ!カモシカを餌付けしてるんだ」

今年の夕張、ゴンドラに乗るとすぐ下に、すごい数の鹿の足跡が見られるのだ。

このノルウェーチームウェアを着込んだ二人は、カモシカを餌付けしていると考えたらしい。

おいおい、鹿に人間がぶつかったら危ないだろう。何もいいことないんだから、スキー場がそんな手間かけるわけないだろう。
言うまでも無いことだが、北海道の鹿は、大型の北方種「エゾシカ」である。

僕は、こんなに人のそばまで平気で近づくようになったのかということのほうに驚いた。
それはつまり、駆除するハンターが足りないということだろう。

北海道人には言うまでもないことだが、オオカミがいなくなり、さらに内陸まで畑作、植林と人の手が介在するにしたがって、エゾシカは増殖しているのである。
しかも、頭数コントロールにつながる狩猟のなり手が、地方においてはどこも減少中なのだ。そして道路網の整備も進み、銃を撃てない禁猟区が増え、エゾシカの跳梁跋扈はやまないのである。

銃で狩猟をするのは金がかかる。協会に登録するのに毎年十数万、弾は一発数百円。シカをしとめたからといって、ジビエ素材として簡単に流通するわけでもないからほとんど売れない。駆除を一義に考えると、持ち出しばかりが多い、趣味やボランティアのようなものである。

夕張は確実に疲弊しているな、と感じたひとときだった。  

Posted by 伊達直人 at 06:57Comments(6)フィールド