ナチュログ管理画面 キャンプ キャンプ 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

スポンサーリンク



上記のお知らせは30日以上更新のないブログに表示しています。
記事を更新するとこのお知らせは表示されなくなります
  

Posted by naturum at

2017年09月16日

連休初日の大沼

三年ぶりにこの時期に来た。
結構冷えてきたけど、相変わらず子供たちは元気に走り回ってる。


  

Posted by 伊達直人 at 20:57Comments(1)

2016年01月06日

谷地頭温泉

ブラタモリに出ていたあの温泉旅館「池の端」の湯船が、今日は貸し切り!
熱くてのんびり入ってられないので、細かく入ろうか。他に客がいないと、小さな宿、温泉はくつろげる。


  

Posted by 伊達直人 at 16:33Comments(0)

2015年11月26日

キャンプに持って行く本 ③

東 直巳「探偵はBARにいる」シリーズ




 北海道の俳優といえば今や有名になってしまった大泉洋、彼が主演した映画の原作シリーズがハヤカワ文庫から出ている。
 作者の東直巳も北海道出身で在住。そうか、いまや札幌には、こんな作家や、大貫妙子もすんでいるのかあ。
 ご当地の小説は、やはり読みやすいものである。

 映画は見ていないが、原作はハードボイルドの作法通りに、キャラ立ちと街の情景がしっかりしている。
 日本のように、海外ほど奔放な言動の人間が多くないとドラマは成立しづらいな、と思ってきたが、作者はちゃんと他のルールを受け付けない、理解しがたい種類の人間たちを見つけている。ヤンキー、チンピラの類いに独特の喋りをさせることで、人種の違いに近いような、階層の違いを浮き立たせている。アメリカのハードボイルドのような、雑多な異界へと進んでいく気分にさせる。
 中心となる街、ススキノのコンパクトさが飲み歩く、また事件屋稼業としてはちょうどいい。かつて札幌には、街の中でも古い平屋などがあったが、どんどんなくなり都市化が進んでいる。しかしちょっとはずれ、裏の方に行くと、古いアパートや家屋が意外に残っている。そんな様子もうまく作中で使っていて、様々な表情を持つススキノ周辺を、縦横に駆け回る探偵のフィールドとしてうまく描いている。
 
 汚れた街を歩く、そんな題名のハードボイルドがあったが、一見楽しげな街、ススキノ、札幌で、探偵は汚れた欲望の数々にけりを付けていく羽目になる。
 ネタ元として、ああそういえばそんな話があったよな、という北海道の話題をあつかっているというのが、飽きさせずに作品に入って行きやすい。一例を挙げると、養護学校建設反対運動、道警麻薬愛人事件がある。あの事件が一人でできるわけないだろう、というわだかまりを、(フィクションとして)作品内で構図を描いていったのは見事だった。

 そんな巨悪や組織を描くと難しくなるのだが、探偵の一人称で書き進められているので、現場の臨場感のままに読み進められる。少し酒が入ると、なおいい。
 徒手空拳に近い探偵は、行動だけに頼らずかなりの頭脳戦も凌ぐ。スパイ小説の雰囲気も漂わせる。

 子ども、虐待を扱うのは、最近のハードボイルドの傾向なのだろうか。同じくハヤカワで出ているアンドリュー・ヴァクスのシリーズものは、主人公自身が養護施設で虐待にあったトラウマを抱える、というものだった。この東直巳のシリーズでも多く扱われ、ヴァクスと同じく立ち直らせるという希望ある結末の作品もあるくらいだ。
 この「駆けてきた少女」は、暗い闇を持つ少女が登場するスピンオフシリーズの幕開けとなるものだ。内容としては最もハードな話が続き、そんなことが果たして札幌であるのだろうか、とも考えてしまうくらいだ。しかし空き物件が路地にある様子などには空寒くなるリアリティーがあり、大きな記事にはならなかったが、そんな事件があったのかもしれない。

 このシリーズは番号がふられていない。1作目から確かめて読んだ方がいいだろう。  

Posted by 伊達直人 at 14:20Comments(0)

2015年11月15日

愛用の鹿番長 ③

鹿番長にみるリフレクターの汎用性

鹿番長のランタンリフレクターは、もうホーマックでは見ることがなくなってしまったのだが、もしかして廃盤になったのだろうか。ホヤにひっかける、ストーブによくあるタイプのリフレクターである。



 これは鹿番長製品にはジャストフィットするようなのだが、コールマンの290,286でも何ら問題ない。初めの頃は上から引っかけていたが、下の隙間が気になったので、下に引っかけるようにした。下からもしっかり押さえてるので、全くぐらつかない。ちなみにベンチレーター裏には、より反射するようにと願いを込めて、耐熱塗料の銀色を吹いてある。表面をサンドペーパーで荒らしておかなかったため、剥がれやすく定着はイマイチだが、ぼわっと明るく反射してくれる。



 さてこのリフレクターは800円程度だった。ホヤの30%ほどを覆うので、メーカーは30%の照度アップを謳っていた。確かに鏡面なので、かなりの反射になっているだろう。
 このリフレクターのおかげで、ランタンの向こう側の闇へと光が吸い込まれることが減り、まぶしいくらいなので光量を少し落としている。庭で焼き肉をする際には、隣家への光も制限できる。
 以前、コールマンのアクセサリーで、ベープマットを貼り付けるために、ホヤの外に屹立させるアタッチメントが用意されていた。要は、熱を加えて有効成分を放出させようということであろう。



 そこで、この鹿番長リフレクターの外側に、ベープマットを付けてみた。クリップではさむだけだが、十分に密着している。そしてホヤに近いがゆえに、伝導熱も十二分。余計に部品を増やすことなく、屋外でも利用可能となったのである。蚊に効いているのかというと、蚊には刺されていないがブユにはやられているのでなんとも言えない。
 反射抜群、蚊よけの汎用性と、愛用の品である。2つに付けている。

 200の局面のホヤには、鹿番長は引っかけることができない。薄いアルミ板を幅6センチほどに切って、ホヤの上下に折り込んでみた。これ以上の幅だと、局面になじまないのである。



 まあまあのなじみで、せいぜい10%を覆っているくらいだ。しかし、シュゴーッと盛大すぎて周囲を明るく照らしすぎる200には、背後への光量をわずかでも絞ることができありがたい。

 この簡易リフレクターに使ったアルミ板は、鈍い輝きでしかない。そのため、コンパウンドで磨きをかけて、少しでも鏡面に近づけた。簡単に手に入る、カー用品のホルツのコンパウンドを使った。塗装面に磨きをかける際に使う物である。





そんなに根性入れて磨いたわけではないので鏡というほどまではならなかったが、たとえばリューターでバフがけするともっといけるかもしれない。

結構ランタンリフレクターについて皆さん関心があるようなので、参考までに。
  

Posted by 伊達直人 at 16:20Comments(0)フィールドギア鹿番長

2015年10月24日

今年は寒くなりそうな

さあ連休だし、最後の登山かな、とイワオヌプリに行ってみると、吹きすさぶ風が強く、冷たい。もう来ちゃったんだから登るしかないもんね、と意志の固い登山者らで駐車場は一杯だ。
こんなに人が多いんじゃ、道端の小便もままならない。こんなに寒いんじゃ、ソフトシェルパンツにすればよかったな、とさっさと五色温泉に入った。


ほどよい温度で温泉臭ただよううっすら白濁。本物の温泉はいいねえ、とつま先まで血行よくなるのを実感。
出るときには、こちらの駐車場も一杯だった。
下山の道沿いに雪秩父があった。再開後とあって、相変わらず混んでいる。

今日の宿は倶知安の「ロッヂカウベル」で、登山中止のため2時間ほど余裕がある。ちょっと早いが昼食をとろうとアンヌプリ麓あたりを流したがが、冬以外に来るのは久しぶりで、食べるところがぴんとこない。手っ取り早く、場所のわかりやすい「ふじ鮨」ニセコ店へ。

軽く丼物でも、と考えていたが、ここの価格設定は本店より高め。ビュッフェへと誘導される設定なのだった。しょうがないなと食べ放題¥1780を選択。




先に肉か魚の煮付けか選び、その小鉢類の膳が届く。それから取りに行ってくれと念を押された。廃棄する品をよほど増やしたくないのだろうが、食べたいわけではないものを押しつけられて残すなとは、言い過ぎだろう。
ネタは小ぶりな握りを中心にいただく。食べ放題の寿司なんて、積丹町の寿司食べ放題イベント以来だな。

先に「ロッヂカウベル」の場所を確認し、真狩村で湧水を見て、細川たかしの歌を聴こうかとでかけた。
たかしが立っているのは川沿いの公園だったはずだが、よくわからない。道の駅でユリの球根(10個で¥680!もちろん園芸用。食用はこれから)を買いがてら、観光マップで確認する。駐在所の向かいあたりだ。


どーんとよく晴れた羊蹄山。バックにいいロケーションなんだな。今まで知らなかった。
この台座の横にある手形にタッチすると、たかしの歌が流れる仕組みだ。“わたしばかよね~”を独り占めだ。“きた~の~”でもいいんだが、細川たかしといえばはこっちだろう。

宿で倶知安町内の祭典のことを教えてもらった。道央圏では最後となる、金比羅寺の祭典という(神社ではない)。
暮れなずむ手前の暖かい時間に、秋を感じてのんびりとした縁日を歩いた。毎年買っているケバップ屋もここまで来ていた。


夜はもう、グレンモーレンジ一瓶抱えて、ゆっくり本を読んで過ごす。
このロッヂは裏が雑木林で、隣家が目に入らないというのがいい。そして羊蹄山。ロケーションがいい。


さて帰りは京極経由。吹き出し公園に久しぶりに行ってみた。


紅葉にはもう少し早かったが、朝からバスで乗り付けている中国人たちには絶好のロケーション。箱庭のようなたたずまいに大興奮だ。
支笏湖あたりでは予報通りの激しい雨だったが、行楽している間は雨にあたらぬ、のんびり小さな旅をすごした。

  

Posted by 伊達直人 at 04:44Comments(2)旅行

2015年10月08日

樽前山 登山

子どもも楽々 樽前山

 先月9月20日、10年ぶりくらいに樽前山に登った。子どもの頃に登って以来、たった3度目だ。

 モーラップから標識に従って山に入っていくと、やたらと車とすれ違う。あら、もう下山する人たちだろうか?と思っていたが、なんのことはない、苫小牧からの道が合流しているのだった。
 本格的な山への道は、舗装が途切れ、深い側溝がある砂利道に入ってからだった。


 都市圏近郊の人気の山なので、休日は朝のうちに来ないと駐車場が一杯になる。整理をしている皆さん、いつもご苦労様です。



 灌木を越えるまでは、よくある木の階段が続く。かなり土が流出していて、歩きづらくなっていた。ここは幼児でも無理なく登山できるのだが、この階段の段差は、下りでは幼児にはきついところもあるほどだ。

 家族連れ様々な方が、軽い気持ちで登れる樽前山。支笏湖、太平洋も眺められる。天気が悪いとの予報だったが、通り雨のような雨雲は山の横をなめて過ぎていったようで、眺望が得られた。



 子どもの頃は噴煙上がるドームが頂上で、かなり接近できた。現在は危険区域のため、外輪山が最高点。稜線上は結構強い風にさらされる。


 2時間かからずに下りてこられる樽前山。この後、支笏湖国民休暇村で温泉につかり、千歳市街でそばを食べて帰宅。1時までにだいたい終えられる手軽なコースなのがいいところだ。
  

Posted by 伊達直人 at 21:58Comments(0)フィールド

2015年10月02日

道具の汎用性

 トレッキングとスキーのポールの兼用

 4FRNT(※フォー・フロント)のスキーを買ったとき、パウダー用のバスケットのポールも用意しなければならなかった。
 いろいろ調べいろいろ見たが、伸縮するタイプはスキー用とはいえ、通常のトレッキングポールとそう大差ないようだった。さらに持った感じでは、スキー用ではゴムグリップ採用が多く、重さだけで言うなら意外にトレッキング用より重かったのだ。トレッキング用はウレタンなどで軽量なのだ。
 ロックするシステムは違いはない。グリップへの含水や摩耗性、耐久性は劣るだろうが、ポール自体の性能に違いはなさそうだった。いつもの秀岳荘で見比べていたので、念のため店員さんに冬季使用、スキー使用で支障はあるか尋ねてみたが、本質的な差異はないので、専用ではないということが気にならないのなら構わないだろう、という考えだった。
 すでにスキー用ポールはレキが2組あるので、これ以上無闇に道具は増やしたくはなかったので、スキーもトレッキングも兼用できるポールに決定。
 スノーバスケット付きのもの、交換が面倒でないもので選ぶと、ブラックダイヤモンドが最もこちらの要求を満たす物だった。
 レキが好きで愛用してきたが、なぜかバスケット交換は素手ではほぼできないのだ(別売りだったりもするし)。



バケット交換楽々

 カーボンが最近は人気だが、パウダーではそんなにスピードは出ないだろうから、激しい転倒で曲がったり壊れるということはまずないだろう。パークで飛んだり、ガンガンとバーンを突くような使い方もしないし、それほどの強度はいらない。軽量なアルミ製で十分だ。

 使ってみたが、全く問題ない。スキーで振り回していても、スウィングウェイトがよく、バスケットはゆるむこともない。手袋を通してのグリップは違和感ない。
 登山ではバスケットをミニマムな物に換えて使っている。ねじ式で軽いはめ込みで、交換しやすい。それほど荷重することのない部分なので、ゆるいねじ込みで十分だ。トレッキング用としても、もちろん遜色ない。
 伸縮をロックするシステムは単純な挟み込みなので不具合がわかりやすく調整しやすい。たとえて言うなら、メルカバ戦車のサスペンションが外部むき出しを採用しているのも同じ発想だ。整備性の利点も同じく、現場ですぐにできる利便性がある。簡単にねじを回すだけで、締め付けを調節できる。

 ということで、夏冬活用できるポールである。
  

Posted by 伊達直人 at 10:37Comments(0)フィールドギア

2015年09月28日

巧言令色少なし仁

キャラヴァンのブーツ

 2日続けて靴が壊れるというのは、なかなかないような非常事態だが、予想はできたことでもあった。
 1日目は、冷え切っていたので喫茶うめもとでコーヒーを飲んで一休みしたが、登頂果たした2日目は、余市でラーメンを食べるやすぐに白石の秀岳荘へと向かった。
 
 秀岳荘は、陳列している商品と売り物が別ということはなく、足に合わせた現物を即会計という商品管理である。しまってあってはチェックはできず、しっかり自分の目で確かめることができるのだから安心である。
 
 いろいろ試してみると、やはりしっくりこないものがある。足首周りのホールド性、甲へのあたり、指周りの余裕など、意外にも有名どころは今ひとつだった。最もバランスがよかったのが、日本メーカーで地味めのキャラバンだった。モンベルのブーツよりも軽いというのがよかった。一番安かったのだが、ちゃんとゴアテックス採用なのである。



 ソールのパターン、厚さも、最も食い込みが効きそうだったのである。メレルのビブラムソールの無益さにはうんざりだったので、ダート用タイヤのように食い込みがきつそうなブロックパターンのものが欲しかったのである。雨の日の積丹は本当に滑り、下山中にひねりかけたくらいだ。安心感のあるソールがいい。



 そうして昨年は、秋晴れの爽やかな日につつがなく積丹岳に登ったのであった。



 今年になってもまだまだ固く、足になじんだとは言えないのだが、障るところは全くない。先日登った樽前山では、浮いた火山礫を踏みしめても滑っていく感覚はあまりなく、安心感があった。

 「有名ではなくてもいい物を置く」という方針の秀岳荘。その通り、ネームヴァリューはなくても、キャラバンの靴はいいものだよ。  

Posted by 伊達直人 at 22:24Comments(0)フィールドギア

2015年09月13日

登山靴の耐用年数

2013 10月 積丹岳

2年前の10月、みぞれまじりの積丹岳の登山途中で、靴が壊れるというアクシデントに遭った。




登山口でレインウェアを着込み、降り続く雨が登山道にそのまま小川や池を作る中、足を踏み入れながら登っていった。




途中から、ぐちゅっぐちゅっ、と水が浸みこむ嫌な感触が靴の中に広がっていった。ゴアテックス仕様だし、深みで入り込んだのかな、と考えていたが、そのうち足裏の感覚に違和感があった。見るとソールが剥がれかかっていた。

7合目あたりのことだった。続行しようかどうか、しばし考えた。しかし、片方が壊れたということは、同じ年数のもう片方にも起こりうるということでもある。意を決して下山に入った。途中、二つのグループとすれ違いながら、「靴が壊れまして…」などと挨拶していた。果たして、五合目あたりで、もう片方もべろんとソールが半分剥がれた。両足のソールがべろんべろんである。冷たい雨がしみこむが、ウールの厚手のソックスのクッション性が頼もしかった。
登山口まで戻り、靴を履き替えソールをよく見てみると、中間のウレタン層から崩れ、剥がれていたのだった。




思えば、このサロモンの靴は17年経っていたのだった。柔らかいウレタンや接着剤は、加水分解やらの経年変化には耐えられないのだな、と実感した。
ちなみに連休中だったので、翌日も違う靴で再度挑んだのだが、その靴も、登頂後の下山中からソールのウレタン層に水が浸みこみはじめたので、さよならすることになってしまったのだった。そのアクシーズクインは15年だった。

視界のきかぬ頂上


最近の登山靴は軽量で価格も手ごろなのだが、耐用年数がはっきりと迫るというつくりなのだなあ、と感じ入った2日間だった。
  

Posted by 伊達直人 at 20:53Comments(3)フィールドギア

2015年08月23日

両古美山・当丸山登山

一日体があいた7月10日平日、ちょっと山に登りに行ってきた。

神恵内村の当丸峠から登る、両古美山と当丸山。あまりに短時間で登れるらしいので、二つ登ることにした。

ドラマ「極北クライマー」で、院長が自動車事故を起こしたロケ現場が、この当丸峠だったらしい。ああ、そういえば覆道になってたよな。
古平町から上がり、その覆道に入ってから少し下ると(確か)、左手に外に出られる場所がある。そこから道を上がっていくと、なにやら展望台のようなところに出た。




ログ造りの休憩所とトイレ。作られてからしばらくたったようで、使われている感じではなく、単にさびれていった古さがある。水は止められているので、給水はできない。トイレの汚さときたら、もう。積丹岳のトイレでも思ったが、登山者は、無料のトイレの使い方に無頓着すぎないだろうか。

まずは、峠道北側の両古美山から。覆道の上を越える歩道橋を下る。




その先に、通路、階段を終えると、明確な道があるわけではない。親切に表示があるので、しばらくは覆道に沿って踏み固められた小道を進む。するとアスファルトのちょっとした広場に出る(シェルターを付ける前の旧道らしい)。そこから木立のほうに目を転じると、草が茂っているとわかりづらい登山道入り口の表示がある。


軽い道かと考えていたが、いきなりとっぽんとはまるくらいのぬかるみがあった。すぐに細く急勾配で滑りやすい道が始まり、意外に足下の装備はきちんとしておかなければならない。ミッドカットでグリップのよいソールの靴が安心。子どもの登山には、安心できない。
あまり展望のきかない山だが、途中で山頂あたりが見えた。実は、岩場は山頂ではなく手前に過ぎず、最高点は木立に埋もれているというがっかりさなのだが。


緑が濃く、森の匂いが心地よい。道の脇には様々な植物が茂り、コケモモが覆う。すぐ近くまで笹やらが伸びているので、半袖だと腕に障る。

朽ちた表示が木にもたれかかっていた。眺めがよく、神恵内の海が青く輝く。



急登はほんの最初だけで、後はスムーズに高度を上げていく。
途中、ハエマツの間を歩き、岩場をいくつか越すが、まだ山頂ではない。



そうして次の岩場に行こうかとしたら下り始めたので、山頂を過ぎたらしいことに気がつく。戻ると、茂みの中に、柱が朽ちた山頂表示があった。何も眺望はない。


先ほどの眺めのいい岩場に戻り休憩する。短時間の休憩なので、今回はコーヒーなどコンロの用意はしなかった。
おやつとして、今回初めてきびだんごを選んでみた。岡山などで想像されるきびだんごとは全く違う、あんや米で作られた北海道独自の物。ねっとりと糖分が多く歯ごたえのある、いかにも腹持ちの良さそうな半練りスティックである。ちょっとべたつくのでオブラートに包まれているが、北海道の夏山程度では溶けない。スニッカーズも好きなのだが、夏のチョコレートは溶け出すので難儀する。このきびだんごは大丈夫。後味がよくさっぱりとして、飲み物も飲み下しやすい。今後の携行おやつに決定だ。



下る途中、向かいに次の当丸山が見えた。両古美山は登り1時間、下り45分ほど。

駐車場に戻るが、当丸山の登山道は休憩所そばではない。下にも駐車場があるのだが、その向かいに表示がある。



最初から、ずっと登り続ける。それにしても草が多い。道幅が広いのは、ブルドーザーで整備したからだろうか。そういえば、ここは神恵内2000年の森だか、整備された公園のようだから、重機が入ったのかもしれない。
しかしあまりに草が茂りすぎ、道と崖の区別がつかない。すぐ横は地面がないのだがわかりにくく、うっかりよろけたら思いがけず転落するだろう。油断ならない登山道で、ここは初心者や子どもなんかつれてこれないな。



作業にともなうゴミがやたらと捨ててある。夏の草刈りなんて水分は必須だが、コップなんか持ち帰っていられないんだろう。役場の担当者は、こんな登山道の現状を知っているだろうか。

途中、眼下に沼が垣間見える。


山頂は木立がなく、ぐるりと見渡せる。しかしなにぶん800m台だし、夏の湿度のかすみで遠くまでは見えず、今ひとつの眺め。両古美山ほど登りに時間はかからなかったし、水分をとるとさっさと下った。


せっかくなので麓の沼をまわるコースを下ることにしたのだが、なんと途中で登山道が崩落。下りることはできても、登るのは難しいのではないか(草むらはすぐ崖だし)。草刈りよりも、この修復が先ではないのか。繰り返すが、役場の担当者は、こんな登山道の現状を知っているだろうか。


そうして勾配のない、沼周遊のコースらしき道に入る。湿原の中の道のように、木道が整備されていたらしい。草藪が生い茂り、沼など全く見えないぬかるみだらけの道を、足下だけに注意をはらいつつ歩く。楽しくはない。


すでに朽ち果てた木道が数カ所で水没し、普通の靴では歩き通せない周遊路になっているからなのだ。これは、周遊路と言えるのだろうか。重ねて言いたい。役場の担当者は、こんな登山道、周遊路の現状を知っているだろうか。



表示に従って、大きな沼に出る。湿原らしからぬ草が生い茂るつまらぬ眺め。かつては東屋があったらしい、コンクリートのべた基礎だけが、産業遺産のように残っていた。相当な雪害にやられたのだろうか。火遊びとか。そばで、草刈りの業者らしきトラックが止まっていた。


駐車場へ行く、というコースを通って帰路につくことにする。無駄に山坂の多い、造山道のような道をひたすら歩く。


道ばたには、朽ちたベンチが倒れていた。どちらの山も、朽ちた遺跡を歩いているような気分になる。


一人旅が好きなのは、一人自問自答する時間がたっぷりあるからだ。
当丸山を歩きながら考えていたのは、ローマ街道のことだった。なぜあの道はあんなにぼこぼこなのに、街道として往来があったというのだろうと子どもの頃は思っていたのだが、塩野七生の「ローマ人の物語」を読んでいてその疑問は氷解した。
整備しなければ、どんな物も朽ちるのだ。ローマ街道の敷石は、なんと30cmの厚みがあったという。帝国が機能していれば、もちろんメンテナンスが行き届いていたのだろう。帝国中の街道のインフラのメンテナンスだけでも莫大な労力、組織力、資金が必要だっただろう。
帝国崩壊とともに、インフラ整備が止まったとたん、すべてが朽ち果て始めたのか。それが現在の姿なのだろう。
何事も作るはいいが、メンテナンスと活用の断固たる意志は、現在我が国にあるのか。朽ちる素材で造りながら、朽ちるに任せるとはどういう長期展望なのか。
「新しい物は作らない、いらない!そのかわり、今ある物をしっかり整備する!」という地味な決断をするトップがいても、民衆受けは悪いかもしれないが、すでにある物を固めていくことは、確実に強固なものになり安心だ。ソフトもハードも。新規事業に劣らぬ大変な作業コストになるだろうに。変える必要のないものは変えない、保守的な人間はそう考えるはずなのだが。

などと、朽ちる一方の周遊路を回りながらつらつら考えていた。当丸山の登りは50分、下りは大沼周りで1時間。
いささか暗澹たる気分で峠を下り、古平温泉につかり、港寿司で旬のウニ丼を食べて帰路についた。  

Posted by 伊達直人 at 06:13Comments(0)フィールド

2015年08月22日

誰がために鐘は鳴る

誰かを喜ばすために続けているのではなく、自分の備忘録としての成り立ちにすぎないのがこのブログ。

ふっと、力が抜けて十数ヶ月。またやる気が出てきました。
いつも巡回にきていた方々、すみませんね。



伊達直人 拝
  

Posted by 伊達直人 at 22:00Comments(2)

2014年01月18日

焚き火ポンチョの製作

“焚き火ポンチョ”なる物の存在を、秀岳荘で初めて見た。
そうか、なんと便利な品だろうか。今までジージャンをきていたが、いつも燻したにおいがついてしまい、すぐに洗うしかなく面倒だったのだ。
これだ。これは欲しい。
試着もして相当迷ったのだが、購入は見送った。ちょっとごつすぎたのである。

スナフキンの服のように、もう少し風になびくような軽さが欲しい。


さらに、キャンバス地は耐火性が高いかもしれないが、保温性がいいわけでもなく着心地が悪い。

自分で好みの生地でつくればいいか、と簡単に考えてしまった。

ネット上で調べたところ、ポンチョの作り方はかなりヒットしたのだった。
何とかなりそうだと高をくくって、いそいそと手芸店に出かけ、生地とトグルを入手してきた。

ざっくりとした風合いで、耐火性も考えると化繊の入っていない物。綿麻の混合の物にした。


こんなの数時間でできるだろう、と思っていたのだが、なんと、まずは洗濯しなければならないとは。
3mもあって干す場所に困り、階段の柵にかけて干す。やる気が削がれていく。


とにかく今回は作ることが大事、と自分に言い聞かせて、裏地を付けて丁寧に仕上げるよりも、迷わず完成にこぎ着けることを一番に考えた。


しかし、わからないことだらけである。曲線部分の縫い方などを聞きながらで、とても時間がかかった。フードは結局、型紙を使わざるを得なかった。

自分なりの工夫、使い勝手の向上としては、脇を留める小トグルをつけたこと、吊すための掛けひもをつけたことである。手袋をはめての作業もあるかもしれないと、この点にはひもよりも張りのある細めのレザースエードを使った。
製作は延べ3日。


作ったはいいがデビューは来季かな、と思っていたのだが、思いがけず12月21日の、ジャパンバーベキューカレッジのイベントキャンプに参加し、活用することができた。
自分の体に合わせたので程よい裄丈、袖丈で、肉汁が多少ついても気にすることなく、焚き火に当たっていたのだった。
燻されたにおいはポンチョに当然ついたが、その下のジャケット等からは全く臭いがせず、全て吸着してくれたようだ。
思い通りの効果である。

今シーズン、ちょっと肌寒い時はこれで焚き火だな。

なお、札幌のカナリヤではアフリカ柄の綿100%生地がたまに格安で売られていて、次はあれで作ろう、と目論んでいる。

ちなみに、スナフキンがかぶっているタイプの帽子は、以前ノイシュヴァンシュタイン城の麓、フュッセンの土産物屋で売られているのを見た。とてもスーツケースに入りそうもなく、購入はあきらめたのだが。ワンダーフォーゲルの衣装のような物なんだろうか?あっ、次はあの帽子をフェルトで作ろうか。

ああ、どうやら僕はスナフキンの服装に憧れているんだな。
  

Posted by 伊達直人 at 21:45Comments(0)セレンディピティ的

2014年01月15日

4FRNT YLE & ROSSIGNOL EXPERIENCE SI 130

今季スキーの新装備

4FRNT YLE & ROSSIGNOL EXPERIENCE SI 130

共に大幅な変更はなしで継続しているモデルの、1年落ちモデルをオークションで秋に入手。

4FRNT YLEは、138-118-138,R=24.0 ツインチップでトップとテールがロッカーというモデル。

4FRNTの YLE

バインディングは別なのだが、意外に持ち込みでつけてくれるところはスポーツ店では見当たらず、またファットスキー用のバインディングをあつかっているところも少なく、それならば、と秀岳荘の11月のバーゲンを待って付けた。さすが秀岳荘は懐が広い。130mm幅のブレーキも用意してあって、取り付けは40mm後ろで、という希望もスムーズに進んだ。いつもお世話になってます。
外観は、14年、12年は派手なのだが、その境目で一見黒一色に見えるのでおとなしめ。ソールは適度に賑やかというのも、洒落たイギリスのジャケットのようでシックな印象。

さて今シーズンは、今のところ毎回これで滑っている。雪が降った日に出かけているので、新雪を満喫している。滑り中心。
ただし、バックカントリーではない。単独でのスキーなので、あくまでもコース脇の林間や、ナチュラルコースでの使用だ。

ふわふわの新雪なら、すーっと沈まず浮かんでいく。ふわっ、ふわっと深い雪の中でラディウス以上にターン運動ができ、うまくなった気分だ。
不整地でも、もちろん沈まず引っかからず、すいっ、すいっと進んで行く。走りすぎるくらいで、あっというまにスピードに乗ってしまう。
持った感じでは、板は意外に軽くよくしなり、タフな印象はない。しかし不整地をガスッ、ガスッと多少の塊も吹き飛ばして突き進む場面では、コントロール不能に近くなることもあり、凄みを感じる。
別世界の滑りへと連れ出してくれる板だ。

10年ぶりにブーツを新しくした。10月に積丹岳に登った際に靴が壊れるアクシデントがあり(詳細はいずれ)、加水分解に不安になって予備として入手したくなったのだ。



この ROSSIGNOL EXPERIENCE SI 130をオークションで見かけた際は、全く詳細がわからずスキーカタログで調べた。
フリースキーにも使えるオールラウンドモデルらしいので、YLEにはぴったりだ。しかし定価¥84,000でフレックスが130とは、どれほどのトップモデルなんだろう?
スケルトンのアウターシェルといい、どうやらデモモデルと同じスペックのようである。重量も同じ2100g。とすると、ラストは97mmだろう。
現在ロシニョールを履いていて不満はなく、また同じメーカーでいいと考えていた。ちょうど1年落ちで格安の、ロシニョールのデモ130程度を探していたので、ちょうどいいのである。即落札。

フレックス硬度は、バックのビスを抜くことで120,110程度に調整できる。
またこのブーツはデモモデルとは違うのだな、という相違点は2つある。
アウターのソールにゴムが使われ、歩きやすくなっている。またインナーシェルのその外の下敷きは衝撃吸収材のようなものが使われ、着地の衝撃が考慮されている。
フリースキー用途の素材使用は以上だが、インナーの素材はかなり違う。ベロアのような滑りのいい生地で、性能重視!というのとはまた違った路線の、色気を感じさせる。


これがやはり、硬い。今まではいていたのはフレックス90で、かなりヤレたブーツなので、とても手強い。まったくゆがまない。ブーツが冷えているときに履こうとしても、足が入っていかないくらいだ。
そこまでぎしぎしに固めなくてもいいので、うしろのビスの上段を抜いて、フレックスは110程度に下げた。それでも硬い。草レースに出られるフレックスだ。

どんなブーツなのか、ロシニョールのホームページで調べてみると、このブーツでがんがん林間を飛ばしている動画もあった。なるほど、硬度を求めるプロにはうってつけの、旗艦モデルなのだろう。僕は単に安いのと、もともと欲しいと考えていたデモモデルとほぼ同じスペックだということで考えたのだが。

この板とブーツの組み合わせで、今季はずっと夕張で楽しんでいる。
確かにブーツは硬いのだが、センターが広い分、反応が遅いだろうファットスキーが、かなりリニアに動いて、足下が動じないのは、このブーツによるものだろう。整地されたバーンでのターンで、思い通りのターンができるし傾きを維持できる。
そのかわり反動は大きく、鍛えてこなかった体はがたがたである。あちこちの筋がおかしくなっている。がちがちに固めたブッシュ、マウント、サスペンションの車は、その衝撃がドライバーのみならずボディーにもリジッドに伝わって疲労していくのと同じ理屈なのだろう。

先週は毎日のように降雪、大雪。天気予報を見ながら、いそいそとでかけていた。
夕張マウントレースイは、新雪が積もり続ける絶好のコンディション。修学旅行生のレッスンも始まった。




大雪だったこの日、久しぶりに最大43度のコースに来た。高校生以来だ。相変わらず下が見えない。



2月とか雪が付かなくなると、ガリガリのアイスバーンになって全く楽しめなくなるので敬遠していたのだが、これほどの大雪である。ふかふかの不整地、YLEでなら何もむずかしくはないだろう。
実際、非常にスムーズにターンし、余裕を持って降りてくることができた。楽しんで滑ったくらいだ。

なんて素晴らしいんだ、YLE。
  

Posted by 伊達直人 at 22:10Comments(0)スキー

2014年01月12日

神戸でおいしかった店 ②


水軍料理 つねさ

いまその存在が注目されている、瀬戸内水軍。そんな料理とはどんなものか、と小体な店がならぶ一つにその看板を見つけたとき、ちょっと好奇心が沸いた。




あっさりと、さっぱりとした店内で、普通の居酒屋だ。二階もあり、宴会も可能だという。
水軍特有の、という料理はとくにないそうだが、魚料理がメイン。

北海道から来た僕には、クエが珍しかった。クエのお造り、クエのひれ酒、等、なかなか口にできない物であり、堪能した。

仕事帰りのお父さんたちの憩いの店。隣の席には、神戸でやたらと自販機を見かけるほど営業努力しているサッポロビールの人たちも。
ふらっと入ってカウンターでくつろげる、酔っ払いにやさしいお店でした。


水軍料理 つねさ ( 三宮・花時計前 / 魚料理・海鮮料理 )
★★★☆☆3.0
supported by ロケタッチグルメ



すいぐんりょうりつねさ

電話 078-271-1357

兵庫県神戸市中央区小野柄通6-1-5 [地図]

定休日 日曜日・祝日

  

Posted by 伊達直人 at 15:56Comments(0)essen

2014年01月07日

神戸でおいしかった店 ①

旬和席 うおまん 三ノ宮店

そういえば昨年1月は神戸に行っていたのに、全然記していなかった。記憶が薄れる前にあわてて留めておきたい。

三宮滞在中、便利だったので毎日通った店。
ミント8階グルメフロアで、落ち着いたエントランスの居酒屋。照明も落ち着いている。
オープンな厨房には、皿が山積み。テーブル席はその前にひろがる。さっとつまんだり、賑やかに、そして開放的な空間を望むならこちらのフロアがいいだろう。

奥には、掘りごたつ形式の個室がある。店員さんの数は十分、かつ機転のきく方たちで、声が届かないということはない。

鍋や魚介など、居酒屋メニューを少しグレードアップしたメニュー展開。品数はそう多くはなく、日替わりのおすすめという物もないが、安定して出てくる。シャーベットは日替わりだ。

関西ではあまりない、握りやお造りがメインなので、なんとなく摘みたい際には便利。三種盛り、五種盛りなど量も調節できる。鍋類も季節ごとに変えているようだ。「海鮮鍋」は、刺身をしゃぶしゃぶにして食べる物で、ちょっと趣向を変えたいときに良かった。





サラダなどはボリュウムが多く、3人前くらいの量。「鯛のあら煮」は手頃な値段で食べ応えがある。

東急イン周囲をまわってみたが、さっと入れて開放的、というこのタイプの和食屋はみあたらなかった。家族連れには大変便利だろう。

旬和席 うおまん 三ノ宮店 ( 三ノ宮(JR) / 寿司 )
★★★★4.0
supported by ロケタッチグルメ




しゅんわせきうおまんさんのみやてん

電話 078-291-4060
住所 〒651-0096  兵庫県神戸市中央区雲井通7-1-1ミント神戸8  

Posted by 伊達直人 at 02:54Comments(0)essen

2013年09月22日

東大沼二泊目の夜

冷えてきました。なのにファミリーも多く、ハイシーズンのように混んでます。



英語をしゃべっている団体がまだ騒がしい。
ジェイソンが見ているぞ…。
  

Posted by 伊達直人 at 20:59Comments(0)キャンプ場

2013年08月15日

お盆の美国小泊海岸は…

美国小泊海岸

10日まで講習があったもので、11日(日)にやってきた。

激しい混み方で、駐車場に車が入りきらない。橋の上までとめている。
キャンプ客だけではなく、海水浴にきている方もいるが、11時前でもう満杯。そして前日から滞在中らしいテントも、なかなか撤収されない。

だめだこりゃ、とまずはいつもの『ふじ鮨』へ。11時の開店前に、すでに人の列が。うーん、お盆に遊びに出たことはなかったが、こういうことなんだなあ。
生け簀の脇の席でちょっとぼんやりしながら、この後の展開を考えながら、「鮑うにちらし」を食べる。¥2940だったかな。

11時半をすぎてもまだ海岸は車が一杯、テントも一杯。
見上げると、バカ高い小泊野営場にテントを貼ってる客もいる。うーん、あそこに、という手もあるか。

温泉に先に行ってきてから、それでもダメなら上に上ろう、と古平温泉へ。

すいてる~。のんびり露天風呂ですごす。異常にアブが多く、ちょっとはらはらしたが。

さあ、小泊海岸へ戻ってみると、おおっ、なんたる僥倖、ちょうど車が1台出て行った。設営決定!
ちなみに、場所は広々と十分にある。ただ車を止められないというだけだ。その気になれば、橋の向こうの港に駐めて、人が少なくなってから移動するという手もあるので、まあ、そんなに心配はいらない。

今回も、一人ではないので、ずっと前に買っておいた凍男のBCドーム270というタイプを使う。本当に初期のもので、ベンチレーターはないので、出入り口は開けておくようにし、裾もしっかり引っ張って結露を軽減しなければならない。



ヘキサタープは、長年愛用の凍男のアーチポール。ポールを中に入れるタイプで、10年以上前にはやったものだ。中央部が垂れ下がらず圧迫感がなく、気に入っている。もはや一人で立てられる。風にも強い。しかし経年劣化で、シームテープは剥がれてくるし、そろそろ幕だけ変えようか、というところだ。



今回は、もう流木はあらかた取り尽くされて、ほとんどない。しかしテトラポットの方には太い物がたくさん寄っているので、数回往復して集めてくる。
あちこちには炭も放置されている。それも回収。
そして、やはり海キャンなんだな、と感じたのが、タバコの吸い殻の多さ。紙ではないフィルターは分解されず、いつまでも浜に残る。 ちょっと精力的に集めて、焚き火と一緒に燃やした。

夕食はいつもの『平八』で。ウニや刺身のうまいこと!煮込みザンギも堪能。

そうして浜で焚き火を楽しむひととき。翌朝はすっかり燃焼。

12日は、異様に低く垂れ込めた雲が、遠雷を伴って黒々と浜を覆い、あっというまに驟雨、雷鳴。ずっと北海道は大気が不安定だ。
砂だらけのテントとタープを砂まみれになって片付け、さっさと撤収したのである。

また今週末、ゆっくり一人でウニ食べに行こうかな、と思っているところだ。


  

Posted by 伊達直人 at 08:25Comments(0)キャンプ場

2013年07月29日

虫がいっぱいのキャンプ場

山部 自然公園太陽の里キャンプ場

家から2時間で行けてしまう富良野。うーむ。ちょっと、また行ってこようか。

今回は富良野市にある無料キャンプ場のこちらへ。

土曜日の朝だったが、すでにテントを立て始めるファミリーがちらほら。
撤収作業に入っている方、これから来るファミリーのため、とぐるりとロープを回して縄張りを張り巡らせた方々の隙間に設営。



設営後、昼食を食べに、チーズ工房のピザコーナーへ。車で10分かな。
そして、翌朝のパンを確保に、新プリ近くの石窯パン屋のAIMEへ。

ちなみに、このキャンプ場から近い温泉は、新プリの¥1500だ。えー、と15kmほどむこうのハイランドふらの¥500まで行った。車を出すのは変わらないのだし。

「ふれあいの家」という飲食施設がすぐ上にあるのだが、シャワーや宿泊施設もある。トイレは、夜間から朝9時まで閉まっている。

虫除けを忘れたので、帰りにちょっと市街地に寄ると、いい位置にドラッグストアやラルズ、生協がある。
生協にはいってみると、肉コーナーに特徴があった。モツ類充実。手ぶらできて、鮮度の良いものを入手できるということなんだな。
キャンプ場までの距離も、そう遠くはなかった。北海道人の感覚と速度で。

このキャンプ場は虫だらけ。テントのすぐ裏の木の幹では、真っ昼間から蝉の羽化が始まっていた。これはおもしろい物なので、ぜひチャンスがあれば見て欲しい。



暗くなった頃合いに、クワガタ探しへ。いる。狙い通りのポイントで三匹捕まえた。この日は残念ながら気温が下がりすぎ、条件が合わなかったようだ。

夜は当然たき火。ローソクをがんがん燃やす。



ちなみに不快な虫類は多い。蛾、蚊、ブヨと、油断ならない。
蚊取り線香は3本立てた。
しかしうっかり半ズボンの足下に虫除けをかけるのを忘れ、気づいたときにはブヨに噛まれまくってしまい、かゆいのなんの。ご注意を。

ゴミは持ち帰りが原則だが、登山客のためか、場内にはゴミ箱がある。

第一サイトのトイレは一つの室内に男女がある。うーん。和式なので、小さな子にはハードルが高い。うーん。きれい好きファミリーを連れてくるには難がある。
川向こうの芝生サイトのトイレは、ひどく臭い。うーん。
トイレのことさえ気にならないファミリーなら、とても楽しめるだろう。  

Posted by 伊達直人 at 20:56Comments(3)キャンプ場

2013年07月26日

意外に使えないペグ、頼りになるペグ

ペグ類て、みなさんテントとは別にして持って行くのか?そうすると、どのテントでもペグはいつも同じ、ということになるが。

僕はペグ一式の忘れ物の恐れがあるので、基本的に、そのテントで使うペグはそのテント一式に入れておく。補充なり更新なりは、そのテントごとに行っている。
しかしスクリーンやタープ使用など、大がかりなキャンプになる際は、さらに予備のペグやハンマーを入れているケースも持って行っている。



これはアイゼンのケースらしいのだが、堅牢さといい、気兼ねなく汚れ物を入れられる耐水性といい、ペグケースにうってつけと使っている。

先日の上富良野で使っていて、もう使えなくなったペグが2種類出た。

一つは、鹿番長のV字スチール。ヘッドに工夫があるのだが、柔らかくて、初日からぐにゃりとまがってしまった。ハンマーで叩くとどんどん頭が曲がっていく。もうだめだ。



さらに一つは、長年使っていた雪頂のアルミ製。大きいし摩擦面が広いし、タープ用にいいな、とすでにカタログ落ちしていた物を安く買った物だ。



雪頂はその頃、ソリッドステイクを堅牢さで売り出していた頃。なるほど、頼りになるやつに切り替えたかったわけだ。使ってすぐに、叩けば叩くほど、細い首が曲がっていく。頭もつぶれていく。折れ曲がり、疲労が限界にきた今回、サヨナラすることにした。

以上、頼りにならなかったペグ2種である。

さて、ソリッドステイク様のペグが価格はともかく叩かれることには強く、信頼に足るペグであることはまちがいない。
テント付属のジュラルミンの柔らかさに辟易して、テンションのかかる部分は漸次切り替えた。

他に信頼に足るものは、3種ある。予備としてペグケースに入れてあるものだ。



金ぴかのスクリュー型は、山用なのか、聞いたことのないメーカーだ。これは効く、抜けない。砂地でタープを張る際は、ソリッドステイクより安心感がある。
ただし、打つほどに回転していくので、ロープをかける方向を考えておかないとならない点が、工夫がいる。



チタンといえば雪頂。そのチタン製のペグ。
V次形状でスタッキングしやすく、何より強い。アルミとは桁違いに。もう大量にこれに更新したいくらいなのだが、なにせ高い。薄く目立たず、なくしやすい。草地で夜に使った際、どこに打ったかわからなくなったことがある。今では、ランタンハンガー固定に打ったりしている。



だが、なによりコストパフォーマンス最高な頼りになるやつは、3番目のスチール製のただのペグだ。
小川、雪頂のテントセットに入っているペグは、山で使うわけではなかろうに、軽量化を考えたのか、なぜか柔らかいジュラルミン製だった。これが曲がる曲がる。
そこでソリッドステイクで補充をしたのだが、なにせかさばる。スチールの安いのでも、形状は同じだしいいではないか、と使ってみたら、叩いてもそうそう曲がらないし、十分だった。車で移動するので、重量は気にしなくていいし。

凍男はプラペグが中心だが、たまにスチール製も入っている。先をとがらせてもいない、ただ鉄の棒を切ってメッキをかけただけの廉価ペグだが、それでも十分地面に入っていくし曲がらない。おそるべし、割り切ったコストダウン。

ペグも、費用対効果を加味して適材適所を考えていく物なのだなあ。
  

Posted by 伊達直人 at 04:12Comments(0)フィールドギア

2013年07月24日

キャンプに持って行く本 ②

「酔いどれ小籐次留書」

「爽快な読後感を」という佐伯泰英の、書き下ろしシリーズ物である。BSでドラマ化された原作だ。



50を過ぎて浪人となったしょぼくれたオヤジが、あれよあれよと世に羽ばたく痛快な妄想譚であるのだが、年をとってくるとぐっとくる。まあ、10代が読むラブコメとたいして変わらないのだが、大人向けに書き直された読み物だ。

面倒なことは一切なし。
峰打ちもするが、小籐次は迷いなくとにかく斬る。
実際に死体やら血の跡が出たりすると、その後始末なんかは面倒くさく全て町人に任されて迷惑この上ないものらしい。
考えれば、死体の身元改めや、保管は自信番で行うのだろうし、無縁仏にするにせよ寺にも運ばなければならないし。腕がぽろりと路上に落ちていても片付けなきゃならないし。血が流れるのは後が面倒だ。
その迷惑をかけられる側から描くのを得意とするのが、喜安幸夫の「木戸番」シリーズだ。エバンゲリオンで、使徒の後始末に大型車両が出て市街地の洗浄をしていたのもリアルだったな。

が、侍はそんなことは気にしない。
「妊娠しちゃったらどうするんだ?」なんてことは考えないポルノ小説のように、些事には触れず、江戸の町を泳いでいくのである。

小籐次はもう大人なので、余計な修行や研鑽は一切なく、日々、包丁研ぎに精を出し、たまに竹かご作り、人斬りで多芸ぶりを賛嘆されるのである。

「旗本退屈男」も爽快なストーリーだが、こちらはより現代的である。

年をとってからリストラされてもなお、立ち上がれる。
秘めた志を、わかる人はわかってくれる。
家族のない中年が、家族を作っていくことができる。
本業でぱっとしなくても、別の芸、別の人脈で人生を謳歌できる。


そんな夢を見させてくれるのだから、読後はスカッとしている。
  

Posted by 伊達直人 at 04:19Comments(0)